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2010/02/27

細菌性髄膜炎とHib(ヒブ)ワクチン

1. 細菌性髄膜炎について

細菌性髄膜炎は、2歳未満のこどもが罹りやすく、死亡率は約5%、運動麻痺、精神遅滞などの後遺症が約20%にみられる重篤な病気です。早期の診断はきわめて難しく、また病気の進展が速く、内服の抗生剤はほとんど効果がありません。したがって、予防法はワクチン接種以外にありません。発症した患児は、合併症がなくても約1ヶ月の入院治療が必要であり、脳内に膿がたまるなど合併症があるとさらに長期の治療が必要になります。細菌性髄膜炎の約60%がインフルエンザ菌b型(以下Hib、ヒブ)の感染によって起こり、ほかに約30%が肺炎球菌によって起こります。

2. Hib(ヒブ)ワクチン

Hibワクチンは、Hibが小児へ感染するのを予防するワクチンで、平成20年6月から任意接種として国内で使用が開始されています。一方世界では、1980年台後半から100カ国以上の国で導入され、その有効率は90%以上で、効果は劇的です。ワクチンが普及している国ではHib髄膜炎はほとんどみられなくなっています。また、ワクチン接種による重篤な副作用はみられず、安全性もすでに世界で証明されています。接種スケジュールは、乳児期3回、1歳時1回の計4回であり、現在は任意接種で保険適応外のため、保護者の負担となり、経済的負担が大きいのが現状です。


3.ワクチン費用公的補助の意義

(1) Hib髄膜炎からこどもを守る
Hib髄膜炎は、ワクチンで防ぐことのできる病気です。しかし、費用が高価で接種が経済的に困難となることが予想されるため、費用の一部を自治体から公的に補助することは、Hib髄膜炎からこどもを守るために大きな意義があります。

(2) 小児救急医療への貢献
小児救急医療で最も重要な疾患のひとつが細菌性髄膜炎であり、発熱以外に特有な症状がないために、発熱だけを症状とする小児が夜間救急外来を受診するのもやむをえない状況です。費用補助によりHibワクチンの接種が可能となり髄膜炎の心配がなくなれば、発熱患者が自宅で様子をみることも原則的に可能となり、夜間救急外来受診数が減少し、小児救急医療の負担軽減に貢献するはずです。

(3) 髄膜炎以外のHibによる感染症の減少
Hibは髄膜炎の他にも、敗血症、関節炎、骨髄炎、急性喉頭蓋炎、肺炎などを起こすため、費用補助により接種率が上昇すれば、これらの罹患率の減少も予想されます。また最近では、抗生物質が効きにくい薬剤耐性のHibも出現し治療が困難になっており、ワクチンはこれらの菌の感染予防にも効果があるため、補助による接種率向上は小児診療現場でも大変有意義です。

参考文献1) 神谷齊ほか.インフルエンザ菌b型髄膜炎の疾病負担とHibワクチンの費用対効果分析.日本小児科学会雑誌 110(9):1214-1221, 2006
2) 鹿児島大学病院小児科 西 順一郎氏の「Hibワクチンの公的補助の意義」より一部抜粋