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コラム

2006/03/12

亡き女王のためのパヴァンヌ ラベル作(1899年)

~こんなことが書いてありました~
今回は読んでいるうちに、不思議な気持ちになった曲の話です。
曲 というのは、“提示部→展開部→再現部”という“流れ”で作られていますが、この曲の再現部を読んでいる時、臨死体験とでも言える様な気分になりました。 高音のメロディで、伴奏が揺れを含み、美しく、優しい曲ですが、最後の3小節で、「パヴァンヌ(スペインを起源とする、孔雀に似せて踊る宮廷舞曲)」に合 わせて、孔雀のように羽を大きく広げ、舞い上がって昇天してしまいます。そんな結末になる曲を読んだことがないので、私はしばらく唖然としていました。 が、同時に、インパクトの強さから、これは歴史上実在した女王を描いたもので、彼女への鎮魂歌だと気付きました。調べてみますと、ベラスケスの描いた「女王マルガリータ」を見て霊感を受けたラベル、24歳の作品でした。このマルガリータとは、謎解きで有名な絵「ラス・メニーナス」(ベラスケスは一体誰の肖 像画を製作している最中か?)の中心で、女官達にかしずかれている少女です。スペインのハプスブルグ家は死に絶えますので、最後の女王です。彼女は13歳 で、オーストリア、ハプスブルグ家に嫁ぎ、22歳で1人の女の子を残して亡くなります。
ラベルは何故、絵から霊感を受けたのでしょう?
1 ラベルの母はスペイン人でした。(彼はマザコンで、一生独身)出生地がスペイン(3ヶ月まで)で、スペインびいき。
2 この曲の内容は、「良いことばかりのハズのマルガリータが、挫折を味わい、孤独の中努力して成長する」と云うものです。これは当時、フランスの音楽界でラベルが置かれていた状況そのもの。
3 ラベル自身の懐古趣味も手伝って・・・と、こんなところでしょうか。
ベ ラスケスは肖像画を描きながら、マルガリータの将来の姿が予見できたのでしょうか。そしてラベルにもそれが見て取れたのでしょうか。 一流の芸術家の霊感 は、不思議な力で見る者の心を打ちます。最後に、マルガリータは何の病気で亡くなったのかをスペイン大使館に尋ねましたが、「そこまでは分からない」の返事でした。

桑原利子

利子さんの譜を読むシリーズ(NGO小冊子:ニルヴァーナ6号に掲載されたものより)