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水いぼ

水いぼ(伝染性軟属腫)について

子供が成長して走り回るようになると、実に様々な皮膚病を作ってきますが、中でも最もしばしばみられるものの一つに、伝染性軟属腫があります。俗にミズイボと呼ばれ、決して珍しい疾患ではないにもかかわらず、その扱いについては多様な意見があり、我々皮膚科医も、お母さんたちと一緒に頭を抱えてしまうことがあります。そこで、ミズイボについて少し真面目に振り返ってみたいと思い、以下にまとめてみました。このありふれた疾患の病原体は、ヒトだけを宿主として、かつ著明なダメージを宿主に与えることなく、したたかに種の保存を保ちながら人類との共存を図っています。
           
伝染性軟属腫(molluscum contagiosum, MC)は、ポックスウイルスに属するMCウイルスが、ヒトの表皮細胞に感染することによって発症します。天然痘が地上から消失した現在、ポックスウイルスによって引き起こされるヒトの疾患は、伝染性軟属腫だけです。

このウイルスはウイルスの中ではきわめて大きなDNAウイルスで、感染した細胞質内で増殖します。

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疫学

通常ヒトからヒトへの感染で皮疹が成立します。ヒトへの接種実験より、潜伏期は2~7週間とされています。これまでのところ、自然界ではヒトのみが宿主であると考えられています。

通常小さな子供にみられますが、我々の経験では小学校4年生が分かれ目で、それ以上の年齢になると、激減するようです。一方稀には成人にも見られ、特に免疫能の低下した場合には、広範囲に皮疹が拡大することもあります。患者さんの多くはウイルス抗原に対する血中抗体を持っていますが、抗体の役割については不明で、不顕性感染についてもよく分かっていません。皮疹が自然消褪する主たる機序は、感染した表皮細胞の破壊が宿主の細胞性免疫を引き起こすことによると考えられます。

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臨床症状

粟粒大の小丘疹(小さなツブ状のもの)から始まり、通常3~6mmの大きさになります。稀には、3cmと巨大な丘疹を作ることもあるようです。個々の皮疹はドーム状に隆起し、他のウイルス性疾患と同様に中心にお臍のようなくぼみを作ります。ここから比較的容易にカード(凝乳)様の物質をつまみ出すことができます。体のどの部分にも発症しますが、通常1、2か所に集族していることが多いです。一般には、躯幹、外陰部などによくみられます。稀には眼の周囲や眼瞼にできることもあります。

通常、痒みや痛みなどの自覚症状はありませんが、しばしば個疹の周囲に湿疹反応を認め、このような場合には痒みを伴います。多くの皮疹は2~4か月持続して消失しますが、自己移植によって新たな皮疹が次々に現れるため、通常は数か月またはそれ以上経過したのち、自然治癒する傾向があります。しかし数年持続することもあります。アトピー性皮膚炎や他の免疫異常を持つ場合は皮疹が広範囲に拡大しやすく、皮膚科診療の場では、ミズイボを持つ子の多くが、アトピー性皮膚炎を持っています。

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治療

皮疹の多くは限局性で、二次感染などがなければ自然治癒も期待できるので、治療は必ずしも必要ではありません。しかし一時的ではあっても急に増えてしまうことも多いので、もともと乾燥肌や湿疹がある場合は、保湿剤を主としたスキンケアを行い、なるべく増えないような工夫をします。一般的には、鋭利なキュレットやトラコーマ摂子などで中身を摘まみ出す方法が取られますが、個人ごとに適切な濃度の硝酸銀溶液などを使って、可能な限り痛みの少ない方法で治療することも可能です。